職業訓練のWebデザインは相当きつい|倍率3倍・朝5時の3か月

職業訓練のWebデザインコースに通った体験談のアイキャッチ画像

※本記事にはプロモーション(広告)が含まれます。

「無料でスキルが身につくなら、行ってみようかな」。職業訓練を調べはじめた人の多くが、そう思うはずです。

ただ、出てくる記事はどれも似ています。制度の説明と、うまくいった人の話。実際どれくらい大変なのか、出たあと本当に仕事が見つかるのかは、ほとんど書かれていません。

私は高校で10年間教員をしたあと民間企業へ移り、そこをリストラされて職業訓練に通いました。Webデザインとマーケティングの3か月コースです。いまはその分野で独立しています。

この記事では、倍率、選考、1日の過ごし方、出たあとの就職まで、そのまま書きます。

読み終わるころには、自分が通うべきかどうかを判断できます。

先に結論を書くと、通ってよかったと心から思っています。ただし相当きついですし、出てすぐWeb系に就職できる人はほとんどいません。

きれいごとではなく本当のところを知りたい人は、最後まで読んでください。

この記事でわかること
  • 選考の中身と倍率
  • 教員が見落とす失業保険の話
  • 3か月のリアルな過ごし方
  • 出たあとの就職の現実
  • 向いていない人の条件
悩む先生
無料で学べるなら行きたいです。でも実際どれくらい大変なんでしょうか。
元教員フジワラ
正直に言うと、相当きついです。そのうえで私は行ってよかったと思っています。
この記事を書いた人

名前:フジワラ

元教員ブロガー

・大学卒業後、10年間教員を経験
・一般企業転職後IT系フリーランス
・若手教員向けの転職、スキルアップ情報発信
・お金無知からFP2級、簿記3級取得
・100名以上の転職、スキルアップ相談を受ける

目次

申し込んでから通いはじめるまで

職業訓練の選考と倍率を示すバナー画像

まず誤解を解いておきます。職業訓練は、申し込めば誰でも通えるものではありません。選考があり、落ちる人がいます。しかも思い立ってすぐ始められるわけでもありません。ここを知らずに退職のスケジュールを組むと、無収入の期間が長くなります。私が通ったのはコロナ禍のまっただ中で、応募が集中していた時期でした。

書類選考とWeb面接があった

私が受けたコースの選考は、書類選考とWeb面接の2段階でした。

面接で見られるのは、やる気よりも「本当に就職する気があるか」です。訓練を受けること自体が目的になっている人は、ここで落ちます。

選考の形式はコースによって違うので、申し込む前にハローワークで確認してください。

倍率は3倍ほどあった

体感で3倍はあったと思います。落ちた人も結構いたと聞きました。

コロナ禍で仕事を失った人が一斉に申し込んだ時期だったので、通常より高かった可能性はあります。それでも、受かる前提で予定を立てるのは危険です。

落ちたときにどうするかを決めてから、辞める時期を決めてください。

申し込みから開講まで1か月

私の場合、申し込んでから実際に始まるまで1か月ほどかかりました。

コースは決まった時期にしか開講しません。タイミングが合わなければ、次の募集まで待つことになります。

待てない人・落ちた人の選択肢

選考に通らなかった人、開講まで待てない人、在職中で時間が合わない人もいます。その場合は、お金を払って自分のタイミングで始める方法があります。私は職業訓練で学んだので、こうした教材やスクールを使った経験はありません。無料で学べる道があるなら、まずはハローワークで確認してください。

Webデザインコース(デイトラ・買い切り)

CodeCampの無料カウンセリングを見てみる

どちらも有料です。CodeCampは無料なのがカウンセリングだけで、受講には入学金とコース料金がかかります。金額を確認してから判断してください。

教員が見落としがちな失業保険の話

公立教員に失業保険が出ないことを示すバナー画像

ここは、このブログを読んでいる人に一番伝えたい部分です。「失業保険をもらいながら職業訓練に通える」という説明をよく見かけます。私も実際そうしました。ただし、教員を辞めてすぐの人には当てはまらない可能性が高いです。知らずに予定を立てると、収入ゼロで3か月を過ごすことになります。

公立教員は雇用保険に入っていない

公立学校の教員は雇用保険に加入していないため、いわゆる失業保険は出ません。

代わりに「失業者の退職手当」という制度はありますが、受け取った退職手当のほうが多ければ支給されません。条件が細かいので、詳しくは教員は失業保険をもらえる?雇用保険の扱いと条件にまとめました。

「職業訓練に通えば生活できる」と思い込む前に、ここを確認してください。

私が失業保険を受けられた理由

では、なぜ私は失業保険をもらいながら通えたのか。教員を辞めたあと、いったん民間企業で働いていたからです。

その会社で雇用保険に入っていて、リストラで職を失いました。だから通常の失業保険の対象になりました。

教員から直接職業訓練へ向かう場合とは、前提がまったく違います。

雇用保険がない人の選択肢

雇用保険を受けられない人向けには、求職者支援訓練という制度があります。一定の要件を満たすと、月10万円の給付を受けながら通える仕組みです。

ただし収入や資産の要件があり、基準は変わることがあります。ハローワークの支援指示も必要です。

自分が対象になるかどうかは、辞める前にハローワークで確認してください。

在宅eラーニングの3か月

在宅eラーニングの3か月の過ごし方を示すバナー画像

私が受けたのは、教室に通うのではなくオンラインで受講するコースでした。コロナ禍で在宅に切り替わっていた時期です。通学の負担がない代わりに、自分を管理する力が全部必要になります。ここが合うかどうかで、3か月の結果が変わります。

計画は自分で立てる

時間割どおりに座っていれば進む、という形ではありませんでした。何をいつまでに終わらせるかを、自分で決めて管理します。

教材を見て、課題を作って、提出する。この繰り返しです。やらなければ、ただ3か月が過ぎていきます。

学校の時間割に慣れた人ほど、最初は戸惑うかもしれません。

朝5時から始めた日もあった

課題が終わらないときは、朝5時に起きて夕方まで作業していました。

在宅なので通勤時間はありません。そのぶん、際限なく時間を使えてしまいます。気づけば一日中パソコンの前にいる、という日が続きました。

のんびり学べる期間ではありません。

年齢も国籍もさまざま

同じコースには、自分と同年代の人から、かなり年配の方まで通っていました。外国籍の方もいました。

私は自分が元教員だとは言っていません。「前はサラリーマンでした」と話していました。嘘ではありませんし、前職を細かく説明する必要もありませんでした。

教員だったことを知られたくない人も、気にしなくて大丈夫です。

想像以上にきつい

職業訓練が想像以上にきついことを示すバナー画像

ここは正直に書きます。無料で学べると聞くと気軽に見えますが、中身は甘くありません。私は「3か月で人生を変えてやる」と思って臨みましたが、それでもきつかったです。生半可な気持ちで入ると、途中で止まります。

課題が終わらない

動画を見て理解したつもりでも、いざ自分で作ると動きません。パソコンの作業は、うまくいかない原因を探す時間がほとんどです。

エラーが出て、調べて、直して、また別のエラーが出る。その繰り返しで一日が終わることもありました。

この地味な時間に耐えられるかどうかが、分かれ目です。

すぐに稼げるわけではない

3か月学んだからといって、翌月から収入になるわけではありません。

修了してすぐ稼げると思っていると、ほぼ確実に裏切られます。そこからさらに時間がかかります。

生活費は、修了後の数か月分まで見ておいてください。

それでも3か月で変えると決めていた

私がやり切れたのは、この3か月で人生を変えてやる、と決めていたからです。

リストラされた直後で、後がありませんでした。その状況が結果的に集中を生んだのだと思います。

逆に言えば、それくらいの覚悟がないと続きません。

出たあとWeb系に就職できるのか

修了後のWeb系就職の現実を示すバナー画像

ここが、他の記事にほとんど書かれていない部分です。「職業訓練でスキルを身につけて転職成功」という話ばかり見かけますが、私が見た現実は違いました。先に知っておいたほうが、落ち込まずに済みます。

未経験の求人がほとんどない

修了後にWeb系の求人を探しましたが、多くの求人に「実務経験2〜3年以上」という条件がついていました。

3か月学んだだけの人間が応募できる枠は、ほぼありません。これは能力の問題ではなく、市場の構造です。

私が通った訓練校には、就職のあっせんもありませんでした。

周りは別の業種や事務職へ

同じコースにいた人たちの多くは、Web系ではなく、別の業種や事務職に就いていきました。

学んだことが無駄になったわけではありません。パソコンを使う仕事全般で、基礎として効いてきます。

ただ、「Webデザイナーになる」という一本道を想像していると、そこは違います。

学んだあとの受け皿を先に見ておく

Web系に限らず、パソコンを使う仕事にはどんな求人があるのか。学ぶ前に一度見ておくと、3か月の使い方が変わります。実務経験がどれくらい求められるのかも、求人票を見れば分かります。辞めると決めていなくても求人は見られますし、在職中から相談できます。

リクルートエージェントに無料登録する

登録・相談は無料です。在職中から使えます。

職業訓練のゴールは就職

大事な前提を書いておきます。職業訓練の目的は、修了することではなく就職することです。

面接でもそこを見られます。最初からフリーランスになるつもりの人は、制度の趣旨に合いません。

私も修了後は就職活動をしました。結果として応募できる求人がなく、自分で仕事を取る道を選びました。最初の案件は、スキルを登録するサイト経由のWordPress制作でした。

パソコンは良いものを用意する

職業訓練で使うパソコン選びを示すバナー画像

通う前に決めておいてほしいことがあります。使うパソコンです。地味な話に見えますが、3か月の成果を一番左右したのはここでした。そしてパソコンは申し込みの時点で必要です。ある訓練の募集案内では、選考日の持ち物に「パソコンのスペック及び通信環境が分かるもの」と書かれていました。

訓練校が求める最低ラインは低い

まず、訓練校が条件として出している数字を見てみます。ある求職者支援訓練のWebデザイナー養成科(eラーニング)の募集案内には、こう書かれていました。

募集案内に書かれていた必要スペック
  • CPUがデュアルコア2GHz以上(Core i3やRyzen 3等)
  • メモリが8GB以上あること
  • Webカメラ、マイク
  • インターネット接続環境

条件は訓練校ごとに違います。OSをWindows11以上・MacOS14以上と指定しているところもあります。申し込む前に、志望する訓練の募集案内を必ず確認してください。

最低ラインは「受講できる」ラインでしかない

ここが大事なところです。この条件は「受講できるかどうか」の線であって、「快適に作業できるかどうか」の線ではありません。

性能がぎりぎりだと、学ぶ以外のところで時間を取られます。動作が遅い。ソフトをダウンロードしても開けない。そもそも対応していない。作業中にフリーズして、やり直しになる。

3か月しかないのに、本題と関係ないところで止まるのは、かなりもったいないです。私が目安として勧めたいのは、メモリ16GB以上です。

受講料が無料なぶんを機材に回す

民間のスクールに通えば、数十万円かかります。職業訓練はそれが無料です。

スクール代を払ったつもりで、その分をパソコンに充てる。私はそう考えました。自己投資としては、いまでも最高の判断だったと思っています。

もちろん、いま使っているパソコンで足りるなら、無理に買う必要はありません。

私が選んだもの

私は当時のMacBook Airを買いました。動作で困ったことは一度もありません。Webデザインの現場でMacを使う人が多いことも理由のひとつです。

いま買うなら現行のM5モデルになります。価格は20万円を超えるので、金額は必ずリンク先で確認してください。

私が使っているもの|Mac

私が買ったのは当時のMacBook Airで、いま買うなら現行のM5モデルになります。Webデザインの現場ではMacを使う人が多いので、同じ環境で学べるのは利点です。

MacBook Air M5 13インチ
MacBook Air(M5・13インチ)
16GBメモリ/512GB SSD

価格は変動します。購入前にリンク先で必ず確認してください。

Windowsで選ぶ場合の目安

Macでなければ学べない、ということはありません。Windowsでも同じように学習できます。

ただし私はMacしか使っていないので、Windowsの使用感は語れません。おすすめというより、同じくらいの価格と性能で選ぶならこのあたり、という目安として見てください。

訓練校の条件はメモリ8GB以上ですが、余裕をみるならメモリ16GB・SSD512GB。下のモデルはMacBook Airと同じ構成です。

Windowsで選ぶなら|スペックの目安

MacBook Airと同じメモリ16GB・SSD512GBの構成で、価格帯も近いモデルです。私は使っていないので使用感は分かりませんが、スペックを比べるときの基準にしてください。

Lenovo IdeaPad Slim 3 Core Ultra 7
Lenovo IdeaPad Slim 3(Core Ultra 7)
16GBメモリ/512GB SSD

価格は変動します。購入前にリンク先で必ず確認してください。

通ってよかったことと向いていない人

職業訓練に通ってよかったことを示すバナー画像

ここまできつい話を書いてきましたが、私自身は通ってよかったと心から思っています。あの3か月がなければ、いまの仕事はしていません。ただし、誰にでも勧められるものではないとも思っています。両方を書きます。

最新のスキルを無料で学べた

一番ありがたかったのは、その時点で現場で使われている技術や情報を、お金をかけずに学べたことです。

独学だと、何が古くて何が新しいのかの判断がつきません。カリキュラムとして整理されているのは、思っていた以上に価値がありました。

担任の先生のサポートも、こまやかで助けられました。

問題解決能力と粘り強さがついた

スキルそのものより、こちらのほうが残ったかもしれません。

パソコンの作業は、試してはうまくいかず、調べて直してまた試す、の繰り返しです。自分で原因を探して解決する癖がつきました。

教員時代の自分には、なかった力です。

向いていない人

勧めないのはこういう人
  • なんとなく行ってみようという人
  • IT系にもともと興味がない人
  • 最初からフリーランス志望の人
  • 修了後すぐ稼げると思っている人

とくに「無料だから、とりあえず」で入るのはおすすめしません。3か月が苦痛なだけで終わります。

逆に、その分野に興味があって、生活の見通しが立っている人には勧めます。

職業訓練のWebデザインによくある質問

職業訓練についてのよくある質問を示すバナー画像

自分が調べていたときに分からなかったこと、相談を受けるなかで聞かれることをまとめます。制度の詳細は変わることがあるので、最後はハローワークで確認してください。

パソコン初心者でもついていけるのか

コースによって想定しているレベルが違います。未経験者向けのものもありますが、やる量は多いので「初心者でも楽」ということはありません。

受講中にアルバイトはできるのか

給付の種類によって扱いが変わり、申告が必要です。課題の量を考えると、両立はかなり厳しいと思います。

本当に受講料は無料なのか

公的な職業訓練は受講料が無料です。ただしテキスト代などは自己負担です。パソコンも自分で用意します。

途中でやめたらどうなるのか

給付が止まるほか、次の訓練を受けるときに影響が出る場合があります。申し込む前にハローワークで確認してください。

在職中でも申し込めるのか

離職者向けの訓練は、原則として求職中の人が対象です。働きながら学びたい場合は、別の制度や有料の教材を検討することになります。

まとめ

職業訓練のWebデザインコースは、無料で学べる代わりに相当きついです。選考があり、倍率もあり、出てすぐWeb系に就職できる人はほとんどいません。

それでも私は、あの3か月があったから今の自分がいると言えます。

この記事のまとめ
  • 選考あり・倍率3倍・開講まで1か月
  • 公立教員は失業保険が出ない
  • 朝5時から作業する日もあった
  • Web系の未経験求人はほぼない
  • パソコンは良いものを用意する

覚悟があって、その分野に興味があるなら、通う価値は十分にあります。ただし「無料だから」という理由だけで決めないでください。

辞める前にお金の見通しを立てておきたい人は、教員が辞める前に必要な貯金額と3つの想定外の出費も読んでみてください。

リクルートエージェントに無料登録する

登録・相談は無料です。在職中から使えます。

職業訓練のWebデザインコースに通った体験談のアイキャッチ画像

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次